2015年7月25日土曜日

コーヒー、紅茶などのカフェインは血圧に影響はない

「コーヒーは高血圧によくないから、紅茶のほうがよい」などという人がいます。これはほんとうでしょうか?

おそらく、舌に感じる苦みの刺激から、コーヒーのほうがカフェインが多いと思い込んでいるのでしょうが、実はこれは誤りです。コーヒーも紅茶も、カップ1杯に含まれているカフェインの量に大差はありません。



もちろん、せんじ方で違いは出てきますが、だいたいのところ、60 ~ 120 mm カフィンが含まれています。

ただ、インスタントコーヒーとなると、1カップ 50 mm 前後、デカフェでは1カップ25 mm 前後というところです。
このカフェインはタバコのニコチンと似て、副腎髄質を刺激する作用をもっています。このため、血液中に遊離脂肪酸がふえ、心筋の酸素需要はふえるし、一方で血糖値もふえますから、糖尿病をもっている人にとっては不都合なこととなります。

しかし、よく考えてみてください。副腎髄質を刺激するのは、なにもカフェインだけにかぎつたことではなくて、皮膚の刺激やストレスでも同じ作用をもっているのです。ということは、好きなコーヒーを飲めないといういら立たしさも副腎髄質を刺激するし、そのうえ、仕事もうまく運ばないとしたら、かえって有害ではないでしょうか。

ふだんコーヒーを飲みなれていて、コーヒーに人生の喜びの一端でも感じる人にとっては、自分のペースで許容範囲のコーヒーを楽しむほうが、どんなに有利でしょうか。コーヒーを飲みなれない人が、潅る前にたった1杯のコーヒーで眠れなくなるのも事実ですが、コーヒー愛用家が、コーヒーを禁じられたイライラから、よく寝つかれないのもまた事実です。実験でも、ふだんコーヒー党の人は、コーヒーでカフェインが体内に入ったからといって、血圧値や脈拍数にはたいした影響はないことがわかっています。

ですから、自分のペ ースで飲んでいるのなら、ふだん血圧が高くても、けっして害にはなりません。緑茶も、薬理作用は紅茶とまず同じです。

緑茶と紅茶の違いは、製造過程そのものだけであって、晴好品としては同じと考えてよいのです。ココアは、カフェインの含有量が少ない反面、利尿作用の強いテオブロミンを1~2%含んでいます。ですから、寝る前にココアを飲むと、夜間、尿意で悩まされるかもしれません。

要するに、コーヒーや紅茶にはカフェインが含まれていますが、ふだん飲みなれた人の場合は、度を過ごさずに飲むのであれば、心配はいらないということです。ただ1つ問題となるのは、緑茶以外は、すべて砂糖を入れて甘みを加える習慣が多いことです。特に太っている人は、砂糖の量に気をつけてください。

肥満対策は血圧を下げるためにはとても重要
です。



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